アルチンボルドに挑戦2023

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Giuseppe Arcimboldo, Public domain, via Wikimedia Commons https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Giuseppe_Arcimboldo_-_Rudolf_II_of_Habsburg_as_Vertumnus_-_Google_Art_Project.jpg

心理学研究法(1年生必修)の第二回講義では、昨年度に引き続き、「アルチンボルドに挑戦」と題して、フェイクフルーツの盛り合わせで顔を作るグループワークを行いました。並べてみるまではただの果物だったものたちが、並べてみると、もう顔にしか見えなくなる不思議。パレイドリア現象を楽しみながら体験しました。

今年もたくさんの傑作(?)が誕生しましたので、各グループの「こだわりポイント」とともにご紹介します。

Aグループ:ぶどうと葉っぱで前髪を表現。マンゴーをほっぺに使って優しいイメージに。りんごを目に使って、ヘタを黒目に。小さいフルーツで肌を表現。

Bグループ:葉でまつ毛を、桃で血色の良さを、バナナで笑顔を表現。葉っぱで髪を長めにして流れを出しています。

Cグループ:ぶどうで毛量多めに。リンゴで丸くてかわいい目を表現。口をバナナにして口角のあがった可愛い顔に。顔の色を赤系にして可愛い雰囲気に統一。

Dグループ:まつげ(Cカール)を葉っぱで。毛量多めを意識。大きい口はバナナで笑顔に。あごは桃を2つ使ってケツあご(?)に。ブドウと葉っぱで髪を表現しています。

Eグループ:天然パーマの髪を葉っぱで。竹の中にリンゴを入れることでメガネを演出。鼻(マンゴー)の下にぶどうを置いてひげを表現。バナナの口にカーネーションを挿して華やかをプラス。スターフルーツはほっぺです。

Fグループ:出目を意識。ぶどうで毛量を、葉っぱでまつ毛を、桃でほっぺを、バナナの口で笑顔を表現しています。使わなかった果物で周りを華やかに。

Gグループ:鼻の立体感を出すために頬と鼻にコントラストを付けています。髪はもっさりとさせ、赤い花をつけて明るく。竹の中にサクランボを入れて葉っぱでまつ毛を表現。

Hグループ:葉っぱでまつ毛を表現。目と鼻と頬を赤くして統一感を。グリーン系の果物とぶどうで髪の毛のボリューム感を出しています。イチゴのへたで髭っぽく。

Iグループ:ハワイアンな感じ。竹で眼鏡を表現。肌の部分は桃とりんごで統一。前髪を葉っぱで「おんまゆ」を表現。カーネーションを髪飾りとして使用。鼻を洋梨で、口をバナナで表現し、笑顔になるように意識。耳をマンゴーで、耳飾りをイチゴで表現。

Jグループ:全体的に可愛い印象を与えるように意識。まつ毛をつけて(葉っぱ)、ほっぺを桃で表して可愛く。グリーンで髪の毛を表現。鼻と目を赤に、他を緑と黄色にすることで顔っぽく。黄色い小さな実で手を表現。バナナで笑っている口を表現。

Kグループ:桃で歯を作成。鼻はマンゴーで立体的に、唇はぶどうとバナナで。赤い花を髪飾りにしてアクセント。赤い木の実でほっぺ、スターフルーツで耳を表現。

Lグループ:笑顔を意識。バナナと桃で立体的な鼻と頬を、きんかんと青りんごで輪郭の境目を表現しています。まつ毛は葉っぱで。

Mグループ:バナナで鼻を表現(大きな鼻がコンプレックスでそれをぶどうの髭で隠している様子)。舌をイチゴで表現。マンゴーでほっぺを強調。

Nグループ:ヴィランの舞台メイク。つけまつ毛を多くして、まつ毛のバサバサ感を。チークを濃くリンゴで表現。バナナを立てて置いて鼻筋を強調。口(リップ)が紫でヴィランをイメージ。

以下は受講生のみなさんの感想(抜粋)です

  • なんの変哲もない果物が並び方次第で、顔に見えることに驚いた
  • 何通りでも果物の置く所次第で様々な顔が作れるのでどこになにを置くのか迷ったが可愛い顔が作れたと思う
  • 最初に目と口を置いたらそれだけでもう人の顔に見えた
  • 丸い果物を2つ置いただけでも目に見えたのが不思議だったし、一見そのパーツにはならないようなものでもちゃんと考えて配置すれば目や鼻、口になったりするのが顔に対して人間特有の情報処理が働くということを強く感じられた
  • 人間にはない色味で構成したのに、人の顔に見えて不思議
  • ただのフルーツが並べ方によって様々な人の顔に見えてきて、人間の脳は面白いなと思いました
  • 皆で試行錯誤しながらやるのは、たくさんアイディアが出て、とても楽しかった
  • 配置が完成すると、ひとつひとつは果物なのにもかかわらず、きちんと顔と認識できて面白かった
  • パーツの種類や形、向きによって全然表情が違って見えたのが印象的でした
  • 何色のどんな形の果物を使うかで、表情や明暗を表現することができました