知覚・認知心理学Ⅱ ある日の授業風景:あなたが聴いた人の声はどれでしょう?

こんにちは、知覚・認知心理学Ⅱのある日の授業風景をご紹介します。
この日のテーマは「目撃者の記憶」でした。
下の写真は「あなたが聴いた人の声はどれでしょう?」というデモの風景です。
まず、一人の音声を聴いていただき、できるだけ詳しく特徴をメモしていただきました。
例えば、「明るめ」、「爽やか」、「若い女性」、「アナウンサーさんみたい」、「澄んだ声」、「声に張りがある」、「落ち着いた声」、「はっきりしている」など、いろいろな特徴をメモしていきます。
その後、先ほど聴いた人の声はどれかを8人の中から選んでいただきました。
ネタバレになってしまうので詳細は内緒にしますが、これがなかなかに難しいのです。

このデモの後、Elizabeth Loftus先生の目撃証言に関する研究をいくつかご紹介し、誤情報効果、事後情報効果、凶器注目効果、言語隠蔽効果などについて解説しました。
知覚・認知心理学Ⅱの受講生のみなさんの感想(抜粋)です
・目撃証言の学びは衝撃的でした。先日、目撃証言の信用性が低いとして無罪判決が30年以上たって認められた方がいましたが、司法含め、人間の記憶や証言については慎重に考えなくてはならないと思いました。また、間違えた証言をした人も簡単には責められないなと感じました。
・動画やデモが多くて楽しく授業を受けることができました。この授業を通して、人間の知覚や認知についての理解が深まり、学びたかったことが学べて嬉しかったです。
・今まで当たり前だと思っていた現象の名称や仕組みを知ることができて、普段の生活を新たな視点で見られるような知識をたくさん身につけることができました。
・知覚や認知が単なる受動的な反応ではなく、能動的な情報処理の結果であることを学び、人間の心の奥深さに少し触れることができたように思います。今後の日常生活の中でも、学んだ知識をもとに、自分の知覚や他者の反応をより客観的に観察していきたいです。
・この授業では日常の何気ないことの多くがが心理学と関連していることを学んだなと思い、これからも生きていく中で身の回りに起きることについて、心理学との関連を意識していきたいと考えました。
・毎回の講義とても興味深く、面白かったです。面白いデモや動画をたくさん見られて、楽しみながら講義を受けることが出来ました。