教育・学校心理学のある日の授業風景

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こんにちは。今回は、公認心理師養成カリキュラムの科目の一つである教育・学校心理学の授業についてご紹介します。

学校などの教育機関における心理職の役割や実践の様子について学ぶ講義形式の授業です。毎年、心理職を目指す学生以外にも、他学科の、教師を目指す人たちや、対人支援に興味のある人たちが多く受講しています。

この日は、3段階の心理援助サービス」について学びました。皆さんは、スクールカウンセラーというと、どんなイメージを持っているでしょうか?スクールカウンセラー制度が導入されてほぼ30年が経過し、多くの受講生にとっては、身近に感じる存在のようです。一方授業では、「何か困ったことがある人が行くところだというイメージがありました」という感想もよく聞かれることから、一部の人にしか関わらないと感じる人も少なくないようです。しかし実際には「すべての児童生徒が支援を必要としている」と考え、スクールカウンセラーも含む学校の教職員が「チーム学校」として協働し、子どもたちに援助サービスを実施することが目指されています。

現実には児童生徒一人一人の援助のニーズは異なるので、それを3種類に分けて提供することが検討されています。これは「3段階の心理援助サービス」とよばれるもので、例を挙げて説明しました。
1次的援助サービスは、全ての児童生徒を対象としています。子どもが発達の課題や教育上の課題を遂行するうえで持つ援助ニーズに対応し、問題が発生することを予防する予防的なアプローチと、適応を促進する方向性の促進的なアプローチがあります。受講者の皆さんも、過去に「ソーシャルスキル」や「グループワーク」などに取り組んだことを思い出し、身近に感じたようです。
2次的援助サービスは、普段の学校生活の中で苦戦をしている子ども、またライフイベントが重なると不適応症状を起こす可能性のある子どもを発見し、援助につなげることです。
そして3次的援助サービスは、不登校など何らかの問題を呈して、学校適応に苦戦している子どもへの援助を意味します。先ほどの「困ったことがある人が行くところ」というイメージは、この3次的援助サービスの部分なのだと思います。実際にはもっと広い視野での援助が試みられているのです。

この後、私がスーパーバイザーとして実施に関わった1次的援助サービスとして、「自分を知り肯定する」という中学生向けのプログラムを、受講者の皆さんに体験してもらいました。「自分があまり望ましくないと思うところ」を、リフレーミング辞典を使って、ポジティブな言葉に言い換えてみる体験をしました。受講生からは、「こういう考え方もできるのか、と思いました」「自分を褒めるのは他の人を褒めるより難しいと感じました」「自身が無くなっていたけれど、やってみて自信を持てる気がしました」などの感想が聞かれました。

 最後に、心理援助サービスを実施した事例を紹介し、話し合いました。

 授業後の感想では、

「学校では、しっかりと時間をとって継続的に心理教育を行える体制はまだ整っていないのだと思いましたが、それでも様々な人と連携しながら、生徒のニーズに合わせた心理的援助サービスを提供するべきだと思いました」「子どもは自分から相談しにくいかもしれないので、スクールカウンセラーは待つだけではなく、教師と連携しながら子どもの小さな変化に気づき、援助ニーズを把握する必要があるのだと思いました。」

などの感想が聞かれました。