竹内ゼミで混色について学びました
私たちのゼミ(中級演習、竹内ゼミ)では、色覚の仕組みや色彩語、配色原理、カラーユニバーサルデザインなど、色彩や色覚に関するさまざまな事柄を学んでいます。ゼミは百二十年館の心理学科実験室とその隣の教室で行っています。
今回のゼミでは、混色の原理について学びました。まず、普通のパソコンのディスプレイをルーペで拡大し、写真を撮りました(下図左側)。それをさらに拡大してみると、赤、青、緑がタイルのように整然と並んでいました(下図右側)。ディスプレイでは何千種類もの色を見ることが出来ますが、その大元は赤・青・緑という3原色であることがわかります。このタイルのような並び方は、パソコンやスマートフォンのブランドにより違っていました。たった3色から他の色の知覚ができるのは、これらの3色が目や脳内で混ぜ合わさり、さまざまな色の印象が作り出されるからです。このような色の混ぜあわせを混色と呼びます。
この混色の原理について、観察を行いました。LEDライトの白色光を青色と黄色のフィルターに通して教室の壁に投影しました。そして、二人でライトをうまく動かし、投影された光を重ねてみました。すると色味がきれいに消えて、真っ白になってしまいました。これがディスプレイの原理となる加法混色です。教科書には青色と黄色を加法混色すると色みがなくなると書かれていたので、そんなものかと思っていたのですが、実際に色が消えてしまったのは驚きでした。青色と黄色を足すと緑色になるかも、という直感があったからです。でも、その直感も間違いではありません。こんどは、投影光ではなく、色のフィルターを重ねて光を投影すると、きれいな緑色になりました。これが減法混色で、プリンタや絵の具などの原理となっています。
ゼミではこのように、色に関するさまざまな事柄を、実習をとおして学んでいます。
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