心理学専攻、和崎夏子さんが、日本学術振興会特別研究員DC2に採用内定しました!

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日本女子大学大学院人間社会研究科心理学専攻、和崎夏子さんが、日本学術振興会特別研究員DC2(2021年度〜)に採用内定しました。

学術振興会特別研究員DCとは、我が国の大学院博士課程在学者で、優れた研究能力を有し、当該大学で研究に専念することを希望する者を「特別研究員-DC」に採用し、日本学術振興会が研究奨励金および研究費を支給するものです。

和崎さん、おめでとうございます!

和崎夏子さんインタビュー

Q1.大学院での研究生活を教えてください

 私は現在、竹内龍人先生の研究室に所属しています。竹内先生には修士課程の頃より、学術論文の執筆や国内外での学会発表の機会を与えていただき、この度、日本学術振興会特別研究員DC2に採用内定しました。この場をお借りして御礼申し上げます。

 私が研究している分野は、本学では基礎・基礎関連領域になります。一般に、基礎心理学と呼ばれる実験系の分野です。博士課程前期では、ヒトの視線の動きを計測・解析することにより、学習に関わるメカニズムについて研究を行いました。現在は、その学習環境に着目し、3D画像やVR空間を使用することで、学習環境の充実度が課題のパフォーマンスに与える影響について調べようとしています。

 研究は、竹内先生と相談しながら実験計画を立て、学部生のみなさんにも予備実験に協力していただいて進めています。また、本学の様々な領域の基礎領域の先生方からも、研究について適切なアドバイスをいただいています。

Q2. 今後の目標は何ですか?

 特別研究員としての自覚を持ち、世の中に貢献できる成果を出したいと思います。また、海外で研究経験を積み世界で通用する研究者になることも目標の一つです。そのためにも、日々の研究活動の中でプログラミングや英語による論文執筆スキルなど、研究に必要な能力が向上するよう努力しています。

Q3. 日本女子大学の大学院を目指す後輩へのアドバイスやメッセージをお願いします

 心理学と聞くと臨床心理学を想像する方が多いと思いますが、基礎心理学は、人間の心のメカニズムを実験的に解明しようとする、私たち自身や日々の生活、社会にとても密接で興味深い分野だと思っています。また、日本女子大学の基礎・基礎関連領域には、基礎心理学を専門とされる多様な領域の先生方から助言をいただける機会や、対外発表のチャンスがあり、研究者を目指す環境が整っていると思います。

 最後に、大学院では単に勉強や研究を行うだけでなく、仲間との出会いも大切だと感じます。それぞれの目標に向かって切磋琢磨できる仲間との大学院生活は、かけがえのない時間のように思います。頑張ってください!

プロフィール

和崎 夏子(わさき・なつこ)

2012年8月-2013年7月 AFS Intercultural Programs 59期 スウェーデン派遣

2018年3月 日本女子大学 人間社会学部 心理学科 卒業

2020年3月 日本女子大学大学院 人間社会研究科 心理学専攻 博士課程前期 修了

2020年10月現在 日本大学大学院 人間社会研究科 心理学専攻 博士課程後期  在学中

業績

学術論文発表

和崎夏子・竹内龍人・吉本早苗  地下鉄路線図の探索における視線パターンに対する色情報の影響. VISION(日本視覚学会誌), 印刷中.

和崎夏子 (2020) 日常経験が時空間次元での視覚探索中の視線パターンに与える影響. 日本女子大学大学院人間社会研究科紀要, 26, pp.49-58.

和崎夏子 (2019) 日常経験によりもたらされる視線パターンの変容. 日本女子大学大学院人間社会研究科紀要, 25, pp.59-70.

和崎夏子・竹内龍人・吉本早苗 (2019) 日常経験が視覚探索中の視線パターンに与える影響. VISION(日本視覚学会誌), 31, pp.55-66.

国際学会発表

Wasaki, N., Takeuchi, T., & Yoshimoto, S. (2019) Effect of practice and chromatic information on gaze characteristics during visual search. European Conference on Visual Perception (ECVP2019), Leuven, Belgium.

Wasaki, N., Takeuchi, T., & Yoshimoto, S. (2019) Chromatic information modifies gaze patterns in visual search. Asia-Pacific Conference on Vision (APCV2019), Osaka, Japan.

Wasaki, N., Takeuchi, T., & Yoshimoto, S. (2019) Daily driving experiences modify gaze patterns during visual searches of driving scenes. International Convention of Psychological Science (ICPS2019), Paris, France.

受賞など

日本学生支援機構 特に優れた業績による奨学金返還免除(全額免除), 2020年6月.

森村豊明会奨励賞, 2019年12 月.

日本女子大学学業成績優秀賞・研究奨励賞, 2019年4月.