心理的アセスメント ある日の授業風景

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今日は、心理的アセスメントの授業風景を紹介します。心理的アセスメントは、2年生から受講できる科目で、心理臨床場面で使用される代表的な心理検査について学ぶ授業です。 心理検査には、不安や抑うつといった精神症状を測定する検査、知能を測定する検査、パーソナリティを測定する検査などがあります。パーソナリティを測定する検査のなかには,絵を描いてもらう描画検査というカテゴリーがあり,描画検査の1つとして、Baum Testという検査があります。

さて、Baum Testが何を描く検査かわかりますか?

「バウムテスト…?」

「バウム…?」

「バウム・クーヘン?」

 

正解は…

「実のなる木」でした。

Baumというのは,ドイツ語で「木」を表す言葉です。バウムクーヘンを連想していただければわかるかもしれません。

この授業は、国家資格である公認心理師資格対応科目のひとつです。私は長く臨床現場で働いてきたので、これまでの臨床経験に基づいたエピソードも交えながら授業を行っています。

講義の中で、実際の検査用具を紹介することもありますが、様々な理由でそれが難しい場合には、模擬検査・模擬図版を用いてなるべく具体的にイメージしやすいようにお話しています。

以下は、受講生の皆さんの感想(抜粋)です。

  • バウムテストに文化差があるのが面白いと思った。日本は細長いので、出身地によって植生も変わりそうだし、自然豊かな地域で大きな木に囲まれて育った人と、都会の小さな木に囲まれて育った人では木に抱く印象が異なり、描かれる木に違いがありそうだと思った。
  • 精神的な病気には、生物、心理、社会の幅広い視点から判断を行う必要があるため、心理学のみならず、世間の幅広い情報を勉強することが必要なのだと知った。
  • 心理学的査定の目標をランドマークと番地で例えた話がとてもわかりやすかった。座学の授業が多い現在ではどうしてもランドマークばかりに注目してしまいがちだが、将来的にはそれぞれ違う場所にいるクライエントと接していくのだということが、改めて理解できた