在学生による卒業生インタビュー

2010年度 心理学科卒業 富山大学 和漢医薬学総合研究所稲田祐奈 さん

2010年度 日本女子大学 心理学科卒業

2012年度 日本女子大学 心理学専攻 博士課程前期修了

2015年度 日本女子大学 心理学専攻 博士課程後期修了

博士(心理学)

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心理学に興味を持ったきっかけはなんですか?

大学を受験する段階ではあまり心理学を意識していませんでした。心理学=カウンセラーのイメージでしたので、正直そのような世界に飛び込むことに不安がありました。しかし入学説明会の時に、当時いらっしゃった鳥居先生と小山先生から初めて「基礎心理学」のお話を伺い、自分はこっちだな、と思ったのをよく覚えています。それから授業を受けたり実験をしたりと、心理学に触れれば触れるほど興味が増していったように思います。

お仕事の内容、やりがいを教えてください!

現在私は富山大学の和漢医薬学総合研究所というところに所属しています。名前からわかるように、和漢薬を研究対象とする組織で、所属ラボでは神経変性疾患に効く和漢薬の探索・創薬や治療法確立という社会実装を目指して、基礎研究から臨床研究までおこなっています。私は心理学や行動評価を学んできたことを生かして主に臨床研究を担っています。疾患に苦しむ患者さんのために、分野関係なく一つの研究テーマにチームで挑んでいると感じられることが私のやりがいです。

現在のご職業に就職された理由はなんですか?

研究職に就きたいと考えたのは、他でもなく学部3年生の時に触れた研究が楽しかったことに尽きます。研究を続けたいと願って目の前のことをやっていたら、今の環境に至ることができました。金沢創先生をはじめ、その時々でいろいろな先生方に導いていただくことができ、今があります。未だ研究者としては半人前なので、何の研究をしたい、こういう環境に行けばこの研究ができる、ということをあまり考えず、自分が求められる場所で、役に立てるように努力してきたように思います。その結果、心理学にとどまらず様々な経験や知識を培えています。

在学中、好きだった授業はなんですか?

実験実習が好きでした。レポートはうまく書けませんでしたが、ヒトの知覚や認知、行動が客観的に評価できることにいつも感動していたように思います。

在学中、特に力を入れたことはなんですか?

今になって一番頑張ったと思えることは、結局は3年生からの研究でした。研究に時間を費やすことは全く苦ではなく、実験をすることが楽しくてたまらなかったことを覚えています。

心理学科の後輩へメッセージをお願いします!

私は大学から大学院を通して心理学を学べて本当に良かったと思っています。しかし、心理学の博士号を取得して研究職に就いた今、心理学が私の武器なのかと言われると、必ずしもそうではなく、むしろ心理学研究を通して身に付けた、ものの捉え方や考える力が一番の武器となっています。このような力は職業や環境に関わらず、必ず今後皆さんの生活で生かされます。日本女子大の心理学科ではそれを身に付けることができると思います。4年間いろいろな刺激を受けながら思いっきり楽しんでください。

March, 2022

※内容はインタビュー当時のものです